くらしの計量

私たちの身の周りでは、「はかる」ことが、よく行われます。
お肉屋さんに行くと、100gいくらかの牛肉を300g買う時、お金を払います。
もし、お肉を買った後、重さをはかり直したら、重量が違っていました。

@「はかり」が正しいか?
Aお店の「はかり方」が正しいか?
B「風袋(ふうたい)」が正しく減らされているか?

こういう時、お店に不信感を持ち、今後、購入を控えるのでは、ないでしょうか?
貴方ならどうしますか?

@「はかり」が正しいか?
・お肉を買うとき、重量を量る事が、取引の証明行為になるので、取引証明用の特定計量器を使わなけ
 ればなりません。
  特定計量器(国家検定品)
   取引証明用に使用する計量器。検定(検証印)が必要で2年に一度の定期検査を受ける義務がある 
   非自動はかり(物体の質量を  静止状態で測定するはかり)では目量が10mg以上であって、目盛 
   標識の数が100以上のものなど。
・はかりの定期検査
  商取引や証明に使用する「はかり」は、2年に1回定期検査を受けることが義務づけられています。
  定期検査を受けないで、取引・証明に使用すると計量法違反で処罰されます。
  検査に合格したはかりには合格した年月が記載された「定期検査済合格ステッカー」が貼られます

A「はかり方」が正しいか?
 どんなに注意して計量しても、ある程度の誤差が生じてしまいます。そこで計量法では許される誤差
 (量目公差)の範囲内で計量することを義務づけています。
 量目公差を超える大きな不足が生じない為には、下記の要因が大切です。

  ・風や振動のない場所
    扇風機・空調の風、外部から入る風、冷凍ケースの上を避ける。
  ・水気の少ない場所
    床が常時濡れている所、蒸気が出る所、水を使う所など湿気のある場所を避ける。
  ・安定した水平の台に置く
    ダンボールの箱やぐらぐらする台は、避け、使用前に、水平を確認する。
  ・はかりの「ゼロ点」を合わす
  ・はかり周辺の整理・整頓
    はかりの周りにある品物・シールなどが計量皿に接触すると誤差の原因になる。
  ・乾燥しやすい商品の自然減量に対する注意も必要です。

 商品分類
  許される誤差(量目交差)

    精米、食肉、お茶、菓子、豆類等
     50g超 〜 100g 以下     2g
    100g超 〜 500g 以下    2%

    野菜、漬物、魚介類、麺類、果物、海草等
     50g超 〜 100g 以下    3g
    100g超 〜 500g 以下    3%

    しょうゆ、食酢、洋酒等の体積商品
     50ml超 〜 100ml 以下    2ml
    100ml超 〜 500ml 以下    2%

B風袋量に対する注意不足(風袋は、商品の目方に含まれません)

  ・引かなくてはいけない風袋量の引き忘れや引き間違い
   <例>   トレイ、ビニールラップ  1〜4g
           ワサビ、タレなどの薬味、添え物等
  ・ラベルの貼り間違い等による不適切な表示

 消費者に食料品を直接販売するデパートやスーパーマーケットは、消費者の信頼を得るここが
 商売の基本です。
 大切なことは、高品質の商品、正しい計量販売そして適正な価格です。
 お店の計量で、不安や不満を消費者に与えると信頼を失い、ひいては、商売に影響が出ます。
 入り口やサービスカウンターなどの周りで下図のようなマークを見かけたことはありませんか?
 このマークを「適正計量管理事業所マーク」といいます。