近畿計量大会

日時 令和元年年11月15日(金)
場所 びわこ大津プリンスホテル

Ⅰ.開会の挨拶
   滋賀県計量協会 理事長 田中秀康
   計量制度の見直し・計量法の改正・世界基準の改正等、新たな環境の元に、好不況に左右されず、
   計量の果たす役割の大きい事を自覚して、適正な計量実施の確保に努めて頂きたい。

Ⅱ.来賓祝辞
   経済産業省産業技術環境局  室長 阿部 一貴
   計量制度は、日本の産業・経済活動の長きにわたって、国民の安全・安心の暮らしを支えてきた。
   また、計量に関わってこられた皆様方の絶え間ない努力のたまもので心から感謝します。
   計量の見直し、新たに自動はかりの特定計量器追加、検定機関の追加や5月に計量基準の改定も行いました。
   地域の計量を担う皆様が益々重要になってきます。
 
   滋賀県県知事  三日月 大造
 

    私どもの生活・生産活動の中で無くてはならない計量制度を、それぞれの事業分野の中で活動され大きく運営されてます。
    県民を代表して、心から敬意を表し感謝します。
    すこし滋賀県の事を紹介させて下さい。紅葉に色付いた琵琶湖を見て頂いたでしょうか?
    日本で最大の湖です。400万年の歴史をもつ世界有数の古代湖でもあります。
    ここ琵琶湖でしか生きていないものが60種類以上有ります。
    湖面見られたでしょうか?この時期には、世界から水鳥たちが10万羽が冬を越すことになります。
    私たちは、琵琶湖の真ん中に環境保全しながら「全の生き物と共存・共栄する持続可能な共生社会をつくろう」
    しなやかに変わりながら「続く幸せを創って行こう」と皆んなでデザインを考えて行こうとしているところです。
    滋賀県は、トップクラスの長寿県であり、また、若い人の多い県でもあります。
    朝ドラ「スターレット」で信楽の紹介をして頂いております。信楽焼きを初めとして、
    滋賀県には、日本酒やお茶の産地でもあり、産業振興を図っているところであります。
    来年の大河ドラマ「麒麟がくる」では、明智光秀居城である坂本城は、大津市にあり、地域を盛り上げていきたい。

Ⅲ.記念講演①
     「創業200年、日本酒<喜楽長>を継ぐ」
                                喜多酒造株式会社 九代目次期蔵元  喜多真優子

 1.経歴  
  1989年 滋賀県東近江市に生まれる。
  2015年 家業である喜多酒造に就職 
        4~9月は、全国のお酒屋さん営業や営業企画
        10~3月は、お酒造り


 2.喜多酒造(http://kirakucho.jp/
   住所   〒527-0054 滋賀県東近江市池田町1129
   電話番号 0748-22-2505
   設立年月日 1820年(文政3年)
   主力銘柄 「喜楽長」< 3つのハッピー >

   ・蔵元 会社の経営者であり、オーナー
   ・杜氏 酒造りの最高技術者
        (能登杜氏の蔵人で4代続いている)
        
                 (HPより)



  3.日本酒を「3つの視点から」
    ①造る お酒を造るのは誰?
      ・蔵元と杜氏・蔵人
        半年間能登から来て頂いているので、食事も違和感ない様に、賄いさんも能登から来て頂いている。
      ・酒造期は、10~4月
        一昨日、新酒が絞れました。これから4月まで続きます。
      ・蔵での一日
       →酒造りは、生活と共にある!
         午前 5時~ 7時      起床・仕込み準備
         午前 7時~ 8時      朝食・休憩
         午前 8時~10時      仕込み
         午前11時~12時     麹造り、米洗い
         午前12時~ 午後2時   昼食・休憩
         午後 2時~5時       しぼり・米洗い
         午後 5時          夕食
         午後 8頃          蔵回り
         午後 9時以降       麹の手入れ

       ・麹と酵母
        生き物をお世話する・・・すこし苦労する。                


   →糖化と発酵が並行して行われている。
   →世界でも非常に稀な日本酒ならではの「並行複発酵」という醸造技術
      日本酒は、アルコール18%までに調整
      麹と酵母の働きは、まさに酒造りの神秘
      
   →その為、緻密で繊細な管理24時間必要
      正確に計る・正確な温度管理
    
    
       ワインの場合は、元々糖があるので第一段階の糖化が無い。
   ・生活と共に醸す
    「和醸良酒」という考え方。和を考えないと良いお酒は出来ない。
    みんなが家族の様生活し、「和」を持って、お酒造り。
  
  ②飲む
    日本酒の量は減っている。発酵酒は、増えている。


   若い人の日本酒を飲む人が少ない。


   
   日本酒は「特定名称酒」と「普通酒」に分けられます。
    「特定名称酒」は「純米酒かどうか」「原料の米をどのくらい削っているか」という基準に則った日本酒
    「普通酒」は、それ以外
    特定名称酒が増えている


   2017年  「日本酒入門」
    ・外国の方は、「米」の様な匂いの無いものから、不思議な香りと驚く。
     ワインならブドウの香りを味わえるが日本酒はより以上の香りが楽しめる?
    ・日本酒は、香りが「美味しく感じられるポイント」で香りを楽しむ 
     「立ち香」は、おちょこなどに注いで、口へ含む前に鼻で嗅ぐもので、手首のスナックで飲む。
     あごを上げない。
     ちなみに、ビール(5%)は、のどごし「ひじ」で飲む。
    ・甘口・辛口の尺度・日本酒度(お酒の中の糖分量:一般的には0.0~+5.0の範囲)
     糖分が多ければマイナスになり、甘口
     少なければ、プラスになり、辛口
  


 ③継ぐ
   お酒造りは、神事で尊い仕事で御神酒であったり、
   昔は、仕組みを解らない時からお酒を造れていた。
   また、お米を発酵させて、1つの酵母から、樽から一升瓶にと1種類のお酒を造っていた。
   現在は、1種類の酵母からいろんな味の日本酒を造っている。
   
   ・我が子のごとく酒を造る
   ・人間が酒を造るのではない
   ・喜楽長の酒造りの思いを繋いで行きたかった
    
   ・次期藏元としての取り組み
    醸造技術向上のための設備投資
     一つは、生酒(瓶詰め技術の向上と宅配)
     大きなタンクは製造効率が良いが、小さなタンクで特異的なお酒を品質よく造るを技術
    新商品開発 
     30~40種類のお酒を販売している。
     印象的なパッケージ
    海外輸出
     日本食とあわせて、日本酒が受けいられつつある。
     日本酒・日本の文化を伝えて行きたい。
   ・今後の展望
    「コクとキレ」を高める美しい味わい
    喜楽長の思いを具現化する商品開発
    日本酒の神秘を感じ、伝える啓蒙活動

   私にとって、「継ぐ」は、開拓でなくて、「発掘する」ことで
   酒造りを通じて、思いを繋いで行く。

Ⅳ.記念講演②
     「落語から学ぶ商売の知恵」
                                落語家   桂 三風

    
     

    振込め詐欺のマニュアル本を手に入れたチンピラが、振込め詐欺を企てるお話。
         



   懇親会では、ミニライブ  ーサクソフォンパラダイス


   「宴もたけなわ」でしたが、プリンスホテル玄関がイルミネーションが綺麗でした。






                        計量のHP