朱花（はねづ）の月（H２３．９．３） 橿原・あすか地方を舞台にした映画「朱花の月」（監督：河�P直美）がTOHOシネマズ 橿原（橿原イオンモール）で９月３日から 上演されるので見に行った。 今日は初日だったので、映画の上演に先立って、 舞台挨拶が行われた。 左から 　こみずとうた（木工作家の拓未）、 　河�P直美　（監督） 　ハシケン　　（音楽） 　森下豊　　　（橿原市長） １．河瀬監督 　　自然をコントロールして人間は発展してきたが、人間のおもりを考えるべき時期に来ている。 　　先ほどの大きな被害をもたらした津波も、この地球に暮らしていれば、起きる。 　　このような自然災害も共存して行かなければいけない存在。 　　それ故、普通に当たり前に、ご飯を食べて美味しいと感じたり、畑の作物が実って、ちゃんと収穫出来たり、 　　生きている一瞬一瞬が奇跡的な事で、普通の当たり前に生活させてもらえる今を大切に感謝したい。 　　この土地は、初めて国が出来た場所で、かけがえのない命がずっと繋がって、今私たちがいる。 　　こんな奇跡を次の世代まで伝えていきたい。 ２．こみずとうた氏 　　俳優には縁もなく、自分がするとは思ってなかったが河瀬監督と出会い、これが実を結んだ。 　　登場人物を作り上げるため大峰奥駆けを三上さんから３日間、自分の足だけを見ながら歩き続けた。 　　なんで自分がここにいるのだろう？ 　　なぜこんな事をしているのだろう？ 　　そうすると、昔、経験したことや思い出が溢れてきて、自分の中にあったよかった＜宝物＞を感じた。 　　監督がカメラを回してくれて、安心感があった。 　　みんなが持っている忘れたかもしれないが、よかったという＜宝物＞を見つめる良い機会となった。 ３．ハシケン氏 　　埼玉県出身なのですが、縁あって奄美観光大使を勤めてます。一昨年、皆既日食のイベントで監督と初めて出会い、 　　昨年から美しき日本||奈良県というネット配信している映像作品（映像：河瀬　音楽：ハシケン）で競演しています。 　　「朱花の月」にあたり、昨年、撮影現場に足を運び、どういう所で撮られているのか？どういう自然がまわりにあるのか？ 　　を見ることが出来、そこで浮かんだメロデーを基礎にして音楽を構築してきました。 　　大きなスクリーンで飛鳥地方の風景を見た時、＜もっと地を這うような奥深い低音が欲しい＞と思い 　　チェロを使うことを決めた。チェロがこの音楽の骨格になっている。　　 　　そうしている内に、「朱花の月」の音楽に対して、自分がどのような音楽を作りたいかと云う目標が出てきて 　　西洋の楽器（チェロ・ピアノ・フルート・ギター）を使って、　どこの国か限定出来ない音楽だが＜和＞日本を感じさせる 　　音楽になっている ４．森下豊氏 　　今日の日を指折り数えて待っておりました。カンヌ映画祭にノミネートされ、世界の方々に、この場所を御覧頂いて、 　　この飛鳥地方が日本の原点なんだと感じていただける映像を我々にも届けてもらえた事を感謝致します。 ←あたかちゃんの妖精 　　あー明日香 　　たー高取 　　かー橿原 あたかちゃんの形は、明日香・高取・橿原を地図から出してきた姿で、 尻尾の部分は、高取の山の所なのです。 監督との出会いは、明日香・高取・橿原１００カ所ＱＲコードの ナレーションをしてもらったのが、お付き合いの始まりです。 昨年、「光男の栗」（趙曄監督）をプロジュースされた際、 藤原京を題材にした映画を撮って頂き、我々の日常見ている風景が こんな風に映るのだなぁ〜と云うところから今回、皆さん方にも 「朱花の月」を見て頂いてどのように感じるか？ 我々の住んでいるところがいろいろな意味で＜原点＞で有ることを 再確認できるすばらしい映画になっているのではないか？と思います。 ３月１１日以降、厳しい状況が続いています。 その時に、もう一度、足下から見直せる それがこの飛鳥地方ではないか？ その思いを＜ズシィ＞と感じさせてくれる すばらしい映画だと思います。 舞台挨拶の動画↓ 「無数の名も無き魂に捧ぐ」の音楽動画↓ ＜あらすじ＞ 鯉のぼりがたなびく明日香の栢森（かやのもり）。 木工作家の拓未（こみずとうた）は、ここに古い民家を改築し、数年前に、住むようになった。 そこで、村のおばあちゃんに畑づくりを習い、ようやく見出した自分の居場所。 染色家の加夜子（大島葉子）は、恋人・哲也（明川哲也）と長年一緒に暮らしていて、朱花という色に魅せられ、 紅花の真紅の液体に布をくぐらせ、したたる血のような朱花色の色染めに没頭してる。 その色は、加夜子の内に秘められた狂気にも似ている。 偶然、再会したふたりはいつしか愛しあうようになり、二人には、穏やかな時間が流れる。 大和三山と云われる香具山（かぐやま）・畝傍山（うねびやま）・耳成山（みみなしやま）の真ん中ある藤原宮跡では、 いまも発掘作業が進められて、ベルトコンベアで運ばれていく土の塊は、いにしえの人々の魂にも重なり合う。 戦前、互いに気持ちを寄せ合っていたにもかかわらず、添い遂げることのできなかった加夜子の祖母・妙子（大島葉子）と 拓未の祖父・久雄（小水たいが）に代わって、その想いを遂げようとするかのように幸せなときを過ごすふたりだったが、 加夜子が身籠ったことをきっかけに、日常に変化が訪れる…… 拓未は、その小さな命の存在に戸惑いながらも、生まれ来る命を待つ決心をする。 そうして大好きな藤原宮跡に出かけると、突然声をかけられた考古学者（麿赤兒）に発掘現場を案内される。 奇妙な偶然――。 その気配は、戦時中の祖父と考古学者―よっちゃんの少年時代（田中茜乃介）へと交錯してゆく。 　　「朱花の月」オフィシャルサイトのストリーより抜粋 　オフィシャルサイト「予告版の映像」より 飛鳥の映像は綺麗かった。 香久山に満月が浮かび、二上山に夕日が沈むシーンは、感激もの。 残念なのは、映像のズーム画面が多かったのと、ぶれが見られ、酔ったようになり、少し気分悪くなったことかな？