辰巳木柄製作所

[住所] 
     
〒590-0932
     大阪府堺市堺区錦之町東1丁1-1
[電話] 
     電話 072-232-2194


刃物の木柄を作っておられます。
「柄というのは、どない言うか、女房にたとえられるますなぁ~」
その心は、「女房役なんで、控えめなんです。」
「柄が付いてないと、どんなに刃先が良くても包丁は持てないし、使えないですね。」
縁の下の力持ちなんです。
また、客先からの
柄は、尻の方を太くしてほしいとか、長さは、輪をこうはめて欲しい等のいろいろな注文に応じてます。

工程を示します。
1.材料
  水に強く、手さわりの良い朴(ほう)の木が多いです。
  樹齢30~40年の大きな木が、質の良い柄と云われています。
  飛騨高山より、「ほうの木」のまま仕入れて、鋸で長さ4寸8分(約15cm:ヨンパチ)のサイズに切り、
  径が23cmほどの丸木なので、斧で用途にあわせて割り込みます。
  (出刃包丁には太く、柳刃包丁には、細くてもよい。)
  今は、小さく割った朴の木片を購入してます。
  お客の要望にあわせて、朴以外に黒丹(こくたん)や櫟(いちい)などの材料を使う場合もあります。

 2.むき(荒削り)
  年季(昭和7年製)の入った円盤鉋と云う機械ですが、現役で働いてくれてます。
  足元にあるペダルを踏むと、回転している歯先のある円盤が前に出てきて、
  木の材料にあたると木が削れ始める。その時、右手にあるハンドルを廻しながら全体を削る。
  お客さんにあわせて、


 
   四角い木が、注文に応じて、<まんるく>なります。
         動画  ↓



 3.口取り
   柄の口を真っ直ぐするために切る。
   切り屑が丸くなっている。


 4.寸法取り
   

 5.柄の切り込み
   包丁の入れる穴をあける溝穴を掘ってます。
   (包丁の大きさにより、空ける大きさが異なる)



    カーソルを上の画像に添えて下さい↑ (拡大されます)

 6.輪挿入部分の削り



 7.水牛輪の作り工程
   角の先の詰まったところは、印材となり、その次当たりが柄の輪となる。

   カーソルを上の画像に添えて下さい↑ (拡大されます)

  柄の口金部分は水牛が良いのですが、加工が堅く難しい。
  水牛の輪を鍋に入れて、約2時間ほど、 煮沸して柔らかくしてから木柄に入れます。
  

  8.輪の挿入