001.幻想の世界へ
予感がする。
ただ漠然とした予感が。
何かが起こる。
『何か』が自分を呼んでいる。
今はまだ、暗闇の中、かすかにもれる、薄い光のような、
細く、頼りないもののように感じるけれど、
それは、間違いなく自分を導き、
そして、いやおうなしに、激流の中に自らを放り込むだろう。
そのことは、自らを成長させるだろうが、
同時に、不幸をもたらすかもしれない。
それが、何なのかは、予想もできないけれど・・・。
これから起こることへの、
不安と、期待。
自分は、
大切な何かを失い、
そして、
大切な何かを得る。
失わないために、闘わなければならないのかもしれない。
得るために、闘わなければならないのかもしれない。
大地は血で赤く染まり、
人々は哀しみ、そして、嘆くだろう。
けれど・・・
それを運命だと、あきらめたくはない。
ただ、ただ、流されるだけの弱い人間にはなりたくない。
けしてあきらめず、抗い、立ち向かっていきたい。
・・・負けたくない。
その過程で、自らがどれほど傷つき、打ちのめされたとしても、
最後まで、自分にできるだけのことはしたい。
逃げることはできないだろう。
逃げたくない。
自分を必要とする誰か・・・『何か』がある限り・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
自分は、自らその世界の、『始まり』の扉を、開くのだろう。
【END】
誰といった設定はしていないつもりです。
自由に想像してみてください。
(04.10.30)
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